ファクタリングは上場企業との売掛債権ほど好条件で利用できる
銀行などの金融機関は、利用者の信用情報や経営状況をもとに返済能力や将来性を判断します。
これは利用者が返済不可になり、金融機関側が損失を受ける可能性を少しでも低くするためです。
ファクタリング会社も同様に審査を行いますが、ファクタリングでは売掛先から売掛金を回収する必要があるため、審査対象は「売掛先」となります。
売掛先の信用力はどうやって判断される?
ファクタリングの審査で重要視される「売掛先の信用力」は、売掛先の信用情報や経営状況、過去のファクタリング利用実績などによって判断されます。
これらの情報は、ファクタリング申込み時に提出した書類や信用情報機関、信用調査会社などの掲載情報によって収集されます。
売掛先が上場企業の場合は、信用情報機関などに情報が掲載されているため、スムーズに信用力を把握することができますが、中小企業の場合は情報が掲載されていないこともあるため、「通帳のコピー」など利用者が提出した書類がとても重要になります。
上場企業との売掛債権が審査で高い評価を得られる可能性が高い
ファクタリング審査では、売掛先の信用力が高ければ高いほど良い評価を得ることができます。
なぜなら、ファクタリング会社側は低いリスクで収益を確保することができるからです。
上場企業は社会的信用も高く、売掛金の支払いが滞ってしまう可能性が極めて低いため、ファクタリング審査において高い評価を得られる可能性が高いといえます。
そのためファクタリングで利用する売掛債権の条件が同じであっても、上場企業かそうでないかではファクタリング会社側からの評価は異なります。
売掛先が公的機関の場合も上場企業と同様に高い評価を得られる
役所や医療機関などの公的機関が売掛先の場合も、上場企業と同様にファクタリング審査において高い評価を得られる可能性が高いといえます。
これは公的機関が税金で運営されており、売掛金が未払いになる可能性が極めて低いためです。
しかし、公的機関との取引で発生した売掛債権には、基本的に譲渡禁止特約が付いています。
2020年に民法が改正され、譲渡禁止特約付きの債権も譲渡することが可能となりましたが、ファクタリングを利用することにより売掛先との関係性が悪化してしまう可能性もゼロではありません。
そのため、譲渡禁止特約が付いている公的機関との売掛債権は、原則売掛先への通知が必要ない2社間ファクタリングでのご利用をおすすめします。
「上場企業との売掛債権」をファクタリングで利用するメリット
上述したように、上場企業との売掛債権は未回収リスクが低いことから、ファクタリング審査において高い評価を得ることができます。
ファクタリング審査において高い評価を得ることができれば、条件面においていくつかのメリットがあります。
本章では、「上場企業との売掛債権」をファクタリングで利用するメリットについて解説していきます。
1.審査に通過できる可能性が高くなる
「上場企業との売掛債権」をファクタリングで利用した場合は、審査に通過できる可能性が高くなります。
ファクタリング審査では、売掛先の信用力が重要視されるため、赤字決算や税金滞納をしている方でも利用可能です。
また、経営が安定していない開業間もない企業でも、売掛債権を保有していれば利用できる可能性もあります。
しかし、売掛先の信用力が低い場合は、売掛金の未回収によりファクタリング会社側が損失を受ける可能性が高くなるため、審査に通過することは難しいといえるでしょう。
そのため、ファクタリング審査に通過できる可能性を高めたい場合は、「上場企業との売掛債権」を使用することをおすすめします。
2.審査時間が短くなる
「上場企業との売掛債権」をファクタリングで利用した場合は、上場企業以外の売掛先との売掛債権を使用した場合に比べて審査時間が短くなります。
なぜなら、上場企業の情報は信用情報機関や信用調査会社を用いて簡単に収集することができるからです。
一方上場企業以外の場合は、信用調査会社に情報が掲載されていないケースもあり、提出された書類から信用力を判断する必要があるため、審査に時間がかかってしまいます。
ファクタリングでは最短即日で資金調達することができますが、売掛先の規模によっては審査に時間を要する場合もあります。
資金繰りの悪化や急な出費など、緊急性の高いケースでは審査時間を短縮することができる「上場企業との売掛債権」を利用するようにしましょう。
3.手数料が低くなる
ファクタリングを利用する際は必ず手数料が発生します。
ファクタリングの手数料は、融資を利用した際の金利と比べて高いと言われており、相場は2社間ファクタリングで10%~30%、3社間ファクタリングで1%~9%ほどです。
しかし、売掛先が信用力の高い上場企業の場合は、ファクタリング会社側のリスクが低くなるため、通常よりも低い手数料で利用できる可能性が高くなります。
債権の額面が高額であればあるほど、手数料として差し引かれる金額も大きくなるため、大口債権をファクタリングしたい場合は、手数料が低くなる「上場企業との売掛債権」を利用するようにしましょう。
ファクタリングを利用すると上場企業との関係性が悪くなる?
ファクタリングで上場企業との売掛債権を利用することは、審査通過率や手数料、入金スピードなど、条件面でさまざまな好影響をもたらします。
ただ、ファクタリングは融資などと比べて認知度が低く、悪徳業者も存在していることから、上場企業との売掛債権をファクタリングで利用することは関係性の悪化につながるのではないかと心配されている方もいるのではないでしょうか?
しかし、ファクタリングは以下で解説する3つの理由により、上場企業との関係性が悪くなる可能性は低く、安心してご利用いただけます。
ファクタリングは国が推奨している資金調達方法
国は、日本経済を支えている中小企業の融資依存度を緩和するために、売掛債権を活用した「ファクタリング」や「売掛債権担保融資」の利用を推奨しています。
資金調達方法と言えば銀行などの金融機関からの融資が一般的ですが、融資は審査に通過することが難しいうえ、担保が必要になることから中小企業にとっては利用ハードルの高い資金調達方法だといえます。
また、長期的な返済が必要になることから、経営悪化に伴い返済不能に陥る企業も少なくはありません。
一方ファクタリングは、売掛債権さえ保有していれば利用することができ、原則担保や保証人も不要であるため、利用ハードルの低い資金調達方法だといえます。
また、最短即日で資金調達できることから、資金繰りの改善や急な出費など、緊急性の高いケースでも活用することができます。
ファクタリングは国が推奨している資金調達方法であるため、安心して利用することができます。
ファクタリングの利用は法律でも認められている
ファクタリングは、民法第555条「売買は、当事者の一方がある財産権を相手方に移転することを約し、相手方がこれに対してその代金を支払うことを約することによって、その効力を生ずる。」を根拠に法律でも認められている資金調達方法です。
また、「親事業者がファクタリング契約を拒否することは下請法に違反する」と公正取引委員会が見解を述べているため、上場企業との売掛債権も安心してファクタリングで利用することができます。
どうしても上場企業に知られたくない場合は「2社間ファクタリング」
ファクタリングは、法律でも認められているうえ、国も利用を推奨している資金調達方法です。
しかし、ファクタリングの利用が売掛先である上場企業に知られてしまい、関係性が悪化してしまった場合は、多大な損失を受けることになってしまいます。
そのような事態を避けたいのであれば、利用者とファクタリング会社の2社間で取引を行う「2社間ファクタリング」の利用をおすすめします。
2社間ファクタリングでは、債権譲渡の事実を売掛先に通知する必要がないうえ、ファクタリングの利用に関して売掛先から承認を得る必要がないことから、ファクタリングの利用が売掛先に知られてしまう心配がほとんどありません。
そのため、ファクタリングの利用を売掛先である上場企業に知られたくない場合は、2社間ファクタリングを利用するようにしましょう。
ファクタリングは上場企業との売掛債権ほど好条件で利用できる?のまとめ
今回は、上場企業との売掛債権をファクタリングに利用するメリットを中心に解説させていただきました。
ファクタリング審査では売掛先の信用力が重要視されるため、上場企業との売掛債権は高い評価を得られる可能性が非常に高いです。
高い評価を得られれば、審査通過だけでなく、手数料や入金スピードなど、好条件でファクタリングを利用することができます。
上場企業との売掛債権をお持ちの方は、ぜひファクタリングのご利用をご検討ください。