手形割引とファクタリングを比較その2|金利(手数料)に違いあり
手形割引とファクタリングのどちらを資金調達として利用しようか迷っている方も多いのではありませんか?迷っているのであれば、比較をして双方の違いを洗い出すのがおすすめです。
今回は手形割引とファクタリングの金利(手数料)の違いを明らかにします。
ちなみに手形割引とファクタリングは
手形割引・・・金利
ファクタリング・・・手数料
となっています。
手形割引は融資なので金利となりますが、ファクタリングは融資ではないので手数料の名目となるのです。
金利と手数料は若干異なるわけですが、それぞれの利用をする時にどの程度のコストが発生するのかを明らかにしますね。
まずは双方の平均的な金利(手数料)から明らかにしていきます。
手形割引の金利(手形割引料)とは?
銀行とノンバンクでは金利(手形割引料)が大きく異なっています。もちろん銀行のほうが金利(手形割引料)は低く、ノンバンクのほうが高くなっています。
銀行の金利(手形割引料)・・・1.0%から5.0%ほど
ノンバンクの金利(手形割引料)・・・3.0%から15.0%ほど
銀行のほうが圧倒的に低く設定されており、有利な手形割引ができることに。一方でノンバンクに関しては手数料がかなりかかってしまいます。10.0%を超えてくることも珍しいわけではありません。
ただし手形割引に関しては貸金業法の適用があります。よって利息制限法が関わってくるので、法外な金利が設定されてしまうことはありません。どんなに手数料が高かったとしても20.0%以下になるのです。また手形の金額によっては18%以下や15%以下に限定されることに。
ファクタリングの手数料率とは?
ファクタリングに関しては銀行ではなくファクタリング業者が行っているものです。
よって業者の種類によって手数料率が大きく異なる、ということはありません。
しかし取引方法によって手数料率がだいぶ異なってくるのは事実です。ファクタリングには2社間取引と3社間取引がありますよね。どちらを選択するのかによっても手数料率はだいぶ変わってくるんですよ。
2社間取引の手数料率・・・10%から30%程度
3社間取引の手数料率・・・1%から10%程度
2社間取引よりも3社間取引の違法がだいぶ有利に設定されていることがわかると思います。
2社間取引の場合は、売掛金は通常通りにファクタリング利用会社に入ってくることになります。ファクタリング業者はファクタリング利用会社から売掛金を受け取ることに。
一方の3社間取引ですが、売掛金は売掛先から直接ファクタリング業者へ振り込まれることに。業者としては3者間取引のほうがリスクは低いことになるので、手数料率が低いのです。
手形割引とファクタリングのどちらのほうが金利(手数料)は有利なのか?
どちらのほうが有利、とははっきり言えません。
示したとおりに手形割引は業者の種類によって金利が大きく異なります。
一方でファクタリングは取引方法で手数料率が大きく異なってくるわけです。
要は金利や手数料で比較するのは難しい、ということになるのです。
どうしても気になる方は手形割引とファクタリングの両方の業者に申し込みで見積もりをとってみましょう。
手形割引に関しては受取手形を利用しますし、ファクタリングの場合は売掛金を利用しますよね。よって双方に同時に申し込みを行ったとしても特に問題はありません。
2つの資金調達法を金利(手数料)で比較するのはあまりおすすめではありません。そもそも会社によって何で取引しているのかは異なっていますよね。掛取引が多い会社もあれば手形による取引が多い会社もあるわけ。
金利(手数料)で比較するのはナンセンスとも言えるのです。