病院の経営は一見すると安定しているように思われがちですが、実際には決して楽なものではありません。季節的な患者数の変動や感染症の流行、高額な医療機器の導入などによって、一時的にまとまった資金が必要になることもあります。
場合によっては「支払いが払えないのでは」と不安を感じる場面もあるでしょう。
しかし、診療報酬を社会保険支払基金や国民健康保険に請求しても、実際に入金されるまでにはおよそ60日前後かかります。この入金サイトの間に資金需要が発生した場合、銀行融資では審査が通らないケースや、少額の資金では対応が難しいケースもあり、資金繰りに頭を悩ませることも少なくありません。特に個人向けの小規模クリニックなどでは、迅速な対応が求められる場面も多いでしょう。
そこで、病院やクリニックの資金調達方法の一つとして注目されているのが「診療報酬ファクタリング」です。比較的早い資金化が期待でき、必要な金額が少額であっても利用しやすい点が特徴です。急な資金需要に備える選択肢の一つとして、診療報酬ファクタリングを検討してみてはいかがでしょうか。
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今回紹介する診療報酬ファクタリングは、「診療ファクタリング」「医療ファクタリング」「医療報酬ファクタリング」と呼ばれることもありますが、基本的な仕組みや内容に違いはありません。
申請者(買取希望者)となるのは、病院やクリニック、整骨院など、国民健康保険や社会保険支払から診療報酬の支払いを受ける医療機関です。必ずしも病院やクリニックに限らず、健康保険が適用される整骨院や鍼灸院、あんまマッサージ院なども利用できます(自費診療のみの場合は利用できません)。
診療報酬ファクタリングは融資とは異なり、将来受け取る診療報酬を早期に資金化する仕組みのため、原則として借入金のように「返せなくなる」といった心配が少なく、担保を求められることも基本的にはありません。資金繰りが厳しいタイミングでも活用しやすい方法といえるでしょう。
利用にあたっては、請求内容を確認できる書類や各種資料の提出が必要になりますが、必要書類は比較的明確で、事前にファクタリング会社へ相談しながら進めることが可能です。資金繰りの改善策として、まずは状況を整理し、条件を確認したうえで検討してみるとよいでしょう。
診療報酬ファクタリングでファクタリング会社に買い取ってもらうのは、日々の診療で発生する診療報酬です。 病院を例にしてみましょう。診療報酬は、診療後窓口で患者さんから1割~3割を負担していただき、残りの7割~9割は後日、国民健康保険や社会保険支払基金から2か月~3か月後に受け取るシステムです。 つまり、病院やクリニックの患者が自己負担以外の診療報酬は一種の「売掛金」になっていて、そのサイト(入金までの期間)に急な資金需要が発生すると、運転資金等がショートしてしまう可能性があります。 この「診療してから2か月~3か月後に国民健康保険や社会保険支払基金から診療報酬の残りを受け取る権利」を売掛債権とみなしてファクタリング会社に買い取ってもらうのが診療ファクタリングです。 病院、クリニック以外にも国民健康保険や社会保険を利用している整骨院、鍼灸院などでも利用することができるファクタリングシステムです。
診療ファクタリングは国民健康保険や社会保険支払基金の許可を得て行う「3社間ファクタリング」の形態をとります。 3社間ファクタリングは、取引先にバレて心証や評価がマイナスになるというのが一般的ですが、診療報酬について、売掛先の国民健康保険や社会保険支払基金は、全国に無数にある病院、クリニックの1つに過ぎない申請者を全く気にしません。 そもそも、国民健康保険や社会保険支払基金は、取引先である医療機関と取引をやめることはできないので、3社間ファクタリングで心証がどうこう、という事態にはなりえません。 また、ファクタリング会社としても国民健康保険や社会保険支払基金の支払いができなくなる(倒産する、不渡りになる)ことはあり得ないので(もしあれば、医療崩壊し国家存亡の危機)、リスクヘッジの意味でも3社間ファクタリングの仕組みを安心して利用できます。 売掛先から回収不能になるということは、日本の医療制度から考えてほぼゼロリスクになります。
・申請者(債権者。医療機関)→バレてもデメリットがまったくない
・ファクタリング会社→売掛先からの回収漏れがなく倒産がありえない
・債務者(国民健康保険や社会保険支払基金)→個々の病院やクリニックの経営はどうでもいい。ネガティブな評価になりえない
というわけで誰も3社間ファクタリングの仕組みを使っても損もリスクもないので、安心して確実に回収できるモデルになっています。
診療報酬ファクタリングの仕組みについて理解していただいたうえで、診療報酬ファクタリングの流れをまとめました。
診療報酬ファクタリングの大きな流れは以下になります。
診療報酬ファクタリングは貸し倒れや回収不能のリスクが低いため、その手数料もかなり低くなっています。 診療報酬ファクタリングの手数料率:0.2%~1% 3社間ファクタリングの手数料率:1%~10% 2社間ファクタリングの手数料率:10%~30% 2社間ファクタリングの20分の1以下、3社間ファクタリングの10分の1程度ということで、ほぼ手数料を無視できるくらいに低い手数料率になっています。
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ファクタリング手数料の計算方法や手数料を抑える方法について解説
「掛け目」(かけめ)とはファクタリングに一定の%をかけた金額を買い取り代金の最大値とする計算式です。「買取率」と言い換えることもできます。ファクタリングは回収不能リスクがあるので、売掛債権の100%を買い取ることはせず、70%~90%を上限としていることが多いです。
売掛債権100万円、掛け目80%、手数料10%の2社間ファクタリングの計算
ファクタリング会社の買い取り額:100万円×80%=80万円
ファクタリングに支払う手数料:80万円×10%=8万円
債権者がファクタリング会社から受け取る現金:80万円-8万円=72万円
売掛金回収期日到来 100万円を債務者から回収、ファクタリング会社には80万円支払い。
20万円は債権者の手元に残る
2社間ファクタリングの掛け目:70%~80%
3社間ファクタリングの掛け目:80%~90%
診療報酬ファクタリングの掛け目:80%~95%(限りなく100%に近いもののある)
診療報酬ファクタリングの掛け目の数字は2社間ファクタリングだけでなく、通常の3社間ファクタリングよりも大きく、買取可能価格の上限が高くなっています。
これは、売掛先である国民健康保険や社会保険支払基金が(ほぼ100%)潰れることはなく、買取して支払った金額の回収ができないリスクがないこと、また、医療機関も病院やクリニックであれば民間企業と比較して、倒産、廃業リスクが低いからです。
<参考:医療機関の倒産数>
2016年:34件、2017年:25件、2018年:40件、2019年:45件、2020年:27件、2021年:33件
「医療機関の休廃業・解散、倒産の17倍超 代表の高齢化が深刻、「診療所」はさらに増加する見通し」(PR TIMES)より
医師の高齢化や急病等による廃業はありますが、経営に行き詰って倒産する病院やクリニックは、 ファクタリング会社にとって、医療機関は「超優良顧客」であり、返済してもらえないリスクが低いので、一括ファクタリングと比較して有利な条件で利用できるようになっています。
掛け目も90%を超えることが多く、中には「(実質)100%買い取り」を謳うファクタリング会社もあります。
実際に診療報酬ファクタリングを計算してみましょう。
債権者:A内科
債務者:国民健康保険、社会保険支払基金
ファクタリング会社:C社
掛け目:90%、手数料0.5%
2022年5月の診療報酬:3000万円
診療報酬振込:2022年7月末
この3000万円の診療報酬を診療報酬ファクタリングに出すと
診療報酬ファクタリングによる買い取り額
3000万円×掛け目90%=2700万円
手数料:2700万円×0.5%=13万5千円
A内科が手にする現金:2700万円-13.5万円=2686万5千円
この手数料率であれば、融資を受けるのとあまり変わらないかもしれません。病院やクリニックには、医師会提携の融資もありますが、手間がかかるので、診療報酬ファクタリングでもまったく問題なさそうです。
2社間ファクタリングや3社間ファクタリングは融資を受けた場合の利率に直すと、利息制限法上限どころか年利100%を超えるとも言われていますが、診療報酬ファクタリングについては金融機関融資と変わりません。普通に使っていただいて構いません。
(本件を年利換算した場合)
0.5%÷2か月(売掛金回収サイト)=0.25%
0.25%×12か月=3%
銀行融資利率の平均は約3%なので、診療報酬ファクタリングについていえば、資金調達についての金利、手数料は融資と変わらないことになり、資金需要の緊急性などによって、融資とファクタリングを使い分けることができます。
診療報酬ファクタリングは他のファクタリングと比べて、手数料が低く、掛け目は高く、安定していますが、メリットとデメリットを整理しておきます。
初月のみ2か月分というのは、診療報酬のサイトは2か月であり、5月にはじめてファクタリングすると、6月入金分と7月入金分、2回分の売上を一気に現金化できるメリットがあります。
いくら、低リスクとは言え、手数料を支払います。また、売掛金の「前借り」を続けると、常習的になり、融資以上に常習性があります。もちろん、急に経営が傾くような業種ではありませんが、手数料分キャッシュフローが悪化していきます。 常習性のデメリットはお医者様なら釈迦に説法です。
最後に、診療報酬ファクタリングと同じ構図の別のファクタリングを紹介します。幅広く、医療、介護を手掛けている経営者様は参考になさってください。
調剤薬局も保健料より調剤報酬を売掛金として受け取っています。調剤報酬債権をファクタリングすることで、受取サイト前に現金を手にできます。
介護施設が提供する介護サービスも、後日、介護保険より介護報酬を受け取ります。介護報酬債権をファクタリングすることで、期日前に現金化が可能です。

MSFJ株式会社は、法人企業はもちろん、個人事業主やフリーランスなど、幅広い事業者の資金調達ニーズに対応しているファクタリング会社です。少額では10万円程度の売掛債権から、大口では最大3億円規模まで買取対象としており、手数料も1%台から設定されるなど、コスト面でも利用しやすい条件が整っています。
特に評価されているのが対応スピードの早さです。「原則即日入金」を強みとしており、申込みから審査、契約、着金までの一連の手続きをすべてオンライン完結できます。条件が整えば、申請から短時間で資金を受け取ることも可能です。
サービス内容は画一的ではなく、法人向けや個人事業主向け、建設業に特化したプラン、他社利用者の切り替え専用サービスなど、事業形態に応じたメニューを用意しています。これにより、無駄のない審査とスムーズな資金化を実現しています。
契約手続きはすべてオンライン完結するので、実店舗への来店は不要です。移動の手間なく、資金受取まで進められるのは忙しい事業主様にとって大きなメリットといえるでしょう。
| 会社名 | MSFJ株式会社 |
|---|---|
| 入金までの時間 | 最短即日30分 | ファクタリングの種類 | 2社間ファクタリング、3社間ファクタリング |
| 買い取り手数料率 | 1.8%~9.8% |
| 即日資金化可能か? | 可能 | 債権譲渡登記 | 不要 |
| 審査通過率 | 90%以上 |
| 買い取り可能金額 | 10万円~3億円 |
| オンラインファクタリング(WEB査定)の可否 | 可能 |
| 対応エリア | 全国各地 |
| ファクタリング会社HPURL | https://msfj.co.jp/ |

株式会社No.1は、業界最低水準の手数料(1%~)で、即日対応が可能なファクタリングサービスを提供しています。東京、名古屋、福岡に拠点を構え、全国対応を実現。特に建設業に特化したサービスや他社からの乗り換えをサポートするサービスが強みです。2社間ファクタリングを専門とし、最短30分で審査完了、即日振込が可能。訪問対応や来社対応も行っており、柔軟なサポート体制が整っています。売掛債権(売掛金)をお持ちの法人様に最適なファクタリング会社です。
| 会社名 | 株式会社No.1 |
|---|---|
| 入金までの時間 | 最短30分 |
| ファクタリングの種類 | 2社間ファクタリング、3社間ファクタリング |
| 買い取り手数料率 | 1%~ |
| 即日資金化可能か? | 可能 |
| 債権譲渡登記 | 原則不要 |
| 審査通過率 | 90%以上 |
| 買い取り可能金額 | 30万円~ |
| WEB査定の可否 | 可能 |
| 対応エリア | 全国対応 |

JPSは、法人および個人事業主向けにファクタリングサービスを提供している会社です。
最短即日での資金化に対応しており、急な支払いや一時的な資金不足に悩む事業者の資金繰りをサポートしています。
契約条件を一律に決めるのではなく、事業者ごとの状況に応じて柔軟に対応している点が特長で、
資金調達について相談しながら進めたい方にも利用しやすいファクタリング会社といえるでしょう。
| 入金速度 | 最短即日。書類が揃い次第、スピーディーな資金化に対応しています。 |
|---|---|
| 審査通過率 |
非公開。売掛先の信用力や取引内容を重視し、 状況に応じた柔軟な審査を行っています。 |
| 手数料 | 非公開。売掛金の内容や契約条件に応じて個別に提示されます。 |
| 契約方法 |
オンライン対応 書面契約 電話やメールで相談しながら契約を進めることが可能です。 |
| 利用対象者 |
法人 個人事業主 中小企業を中心に幅広い事業者が利用できます。 |
| 利用可能額 |
50万円~5,000万円。 小口から中規模の資金調達まで対応しています。 |
| 債権譲渡登記 |
契約内容により異なります。 取引先に配慮した2社間ファクタリングの相談も可能です。 |
| 必要書類 |
本人確認書類 通帳コピー 請求書 審査内容により追加書類が必要となる場合があります。 |
| 大阪支社所在地 | 大阪府大阪市北区梅田2-6-20 パシフィックマークス西梅田4F |

| 入金速度 | 最短即日。審査は最短30分で、急ぎの資金調達にも対応可能です。 |
|---|---|
| 審査通過率 | 非公開ですが、中小企業・個人事業主でも利用しやすい柔軟な審査が特徴です。 |
| 手数料 | 2%~。明瞭な料金体系で追加費用が発生しない点が安心です。 |
| 契約方法 | オンライン完結型 対面契約。状況に応じて選択可能です。 |
| 利用対象者 | 法人 個人事業主。幅広い事業者に対応しています。 |
| 利用可能額 | 30万円~。少額案件から高額案件まで柔軟に対応可能です。 |
| 債権譲渡登記 | 不要契約に対応。取引先に知られずに資金化できます。 |
| 必要書類 | 身分証明書 通帳コピー 請求書。必要書類は最小限です。 |
| 本社所在地 | 大阪府大阪市中央区南船場1丁目3-9 プレミアム長堀ビル 5F |

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| 手数料 | 2%~14.9% |
| 契約方法 | オンライン完結型 |
| 利用対象者 | 法人 |
| 利用可能額 | ~1億円 |
| 債権譲渡登記 | 債権譲渡登記なしでの契約も取り扱う |
| 必要書類 | 請求書 身分証明書 決算書 取引先との成因資料 6ヶ月分の通帳全て |
以上、診療報酬ファクタリングについて説明してきました。診療報酬ファクタリングは、廃業率が極めて低い医療機関と、公的組織である国民健康保険や社会保険支払基金を含む3社間で行われる仕組みのため、貸し倒れや回収漏れのリスクが極めて低い点が大きな特徴です。実績のあるスキームとして、多くの医療機関で活用されています。
レセプトをもとに発生する診療報酬債権をファクタリング会社へ送付し、審査・契約を経て早期に現金化する流れとなります。融資とは異なり、原則として担保や保証人は不要で、手続きも比較的簡便です。
そのため、低利・低コストで資金調達が可能となり、手数料を年利換算しても融資とそれほど大きく変わらない水準に収まるケースもあります。迅速で簡便な資金繰り対策として、選択肢の一つとして検討しておく価値は十分にあるでしょう。通常のファクタリングと比べても低リスクで活用できる点が大きなポイントです。
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