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クレジットカード債権ファクタリングとは|デメリット・手数料の仕組み・利用すべきタイミングを解説

クレジットカード債権がファクタリングに利用できることは少しずつ知られ始めています。特に店舗経営をしている方であれば、クレジットカード債権のファクタリング利用も資金調達の選択肢の一つとしておきましょう。クレジットカード決済が増加する中、ファクタリングにはメリットもあればデメリットもあります。本ページでは、クレジットカード債権ファクタリングのデメリット・2社間と3社間の手数料の違い・手数料の考え方・利用すべきタイミング・キャッシュレス決済との付き合い方まで一本にまとめています。

1. デメリット①:手数料が二重にかかってしまう

クレジットカードの加盟店であると、クレジットカードによる売上の一定額を手数料として支払わなければなりません(3%〜5%程度)。それだけでもかなりのコストであるのに、ファクタリングを利用するとさらに手数料が発生します。ファクタリングの手数料率は業者によって大きく異なるため、業者選びが極めて重要です。業者選びを誤ると高額な手数料を支払うことになりかねません。

手数料を抑えるコツ:3社間ファクタリングを選ぶ

ファクタリングには2社間ファクタリングと3社間ファクタリングがあります。手数料率に関しては3社間ファクタリングのほうが有利です。3社間ファクタリングは売掛先にも通知がされますが、手数料率が10%〜20%も変わってきます。カードの決済代行会社に理解してもらえるのであれば3社間取引を選択しましょう。3社間ファクタリングの手数料率は1%〜10%程度です。一方で2社間ファクタリングの場合は10%〜30%になることもあります。

2. 2社間・3社間で手数料が大きく変わる理由

同じ売掛債権を現金化する方法でも「2社間」と「3社間」では手数料が大きく変わります。これは取引の仕組みそのものが異なり、リスクの考え方や確認作業にかかる手間が変わるためです。

2社間ファクタリングは、利用者(自社)とファクタリング会社の2社だけで契約する形式です。売掛先には通知せずに進むためスピードを重視する場合に便利ですが、ファクタリング会社にとって確認できる情報が限られるためリスクが高くなります。請求書の内容や入金予定は自社の提出資料をもとに判断するしかなく、その結果手数料が高くなる傾向があります。

3社間ファクタリングは、自社・ファクタリング会社・売掛先の3社が関与します。売掛先への債権譲渡の通知・承諾が必要で売掛先の協力が必要ですが、回収の確実性が高くリスクが大きく下がります。入金経路が明確で審査や管理コストが抑えられるため手数料も低く設定できます。特にクレジットカード債権のファクタリングでは売掛先が決済代行会社など信用度の高い相手になるため、3社間のハードルが比較的低いといえます。

また手数料は「どれだけ早く現金化できるか」とも関係します。2社間はスピード重視で即日対応なども可能ですが手数料が高めになりがちです。3社間は通知・承諾などの手続きが必要になるため多少期間がかかる場合もあります。資金が必要なタイミングに間に合うかを相談時に確認しておくことが大切です。

3. クレジットカード決済の手数料とファクタリング手数料は「別物」

クレジットカード債権をファクタリングするうえで押さえておきたい点があります。「クレジットカード決済の手数料」と「ファクタリング手数料」は同じ”手数料”という言葉でも意味がまったく異なります。

クレジットカード決済の手数料は、加盟店としてクレジットカード会社や決済代行会社と契約する際に発生する費用です。「売上を作るためのコスト」に近い性質を持っており、カード決済が普及した今、企業にとっては必要経費のような位置づけです。

ファクタリング手数料は、売掛金を早期に現金化するための「資金調達のコスト」です。融資であれば金利という形でコストが発生しますが、ファクタリングは借入ではないため金利ではなく手数料という形になります。

両者を混同しやすいのが、どちらも最終的には「売上から差し引かれる」点です。大切なのは資金繰りが逼迫した際に入金を最短で前倒しできるかどうか、そしてそのコストが経営上許容できる範囲かどうかを確認することです。クレジットカード決済の手数料は「売上を作るためのコスト」、ファクタリング手数料は「資金繰りを改善するための調達コスト」として切り分けて理解しましょう。

4. そもそもファクタリングをするべきか?利用すべきタイミング

ファクタリングは「いつでも使えば良い」というものではありません。手数料というコストが発生するため、使い方を誤ると資金繰りがかえって悪化する原因にもなります。

利用すべき場面①:入金が遅れているせいで支払いが間に合わない:売上があるのに仕入れ代・外注費・人件費・家賃・税金などの支払いが間に合わない状況が典型的なケースです。利用すべき場面②:銀行融資では間に合わない:銀行は申し込みから実行まで早くても数日〜数週間かかることもあります。支払い期日が迫っている緊急時にはファクタリングが有効な選択肢になり得ます。

判断基準として、「支払遅れによる信用低下・取引停止の損失」と「手数料コスト」を比較し、どちらのリスクが大きいかを冷静に見ることが大切です。また契約書は必ず確認し、償還請求権(ノンリコース)かどうかも見極めましょう。ファクタリングは「短期的な資金不足を埋める緊急手段」として位置づけるのが最適です。

5. デメリット②:支払いサイクルが短いキャッシュレス決済も増えている

クレジットカード決済は基本的に1ヶ月から3ヶ月後に入金されるシステムです。しかしすべてのキャッシュレス決済の支払いサイクルが長いわけではありません。近年では楽天ペイのように売上の翌日に自動的に入金されるシステムを持つキャッシュレス決済も増えています(楽天銀行口座の場合、振込手数料も無料)。このように支払いサイクルが極めて短いキャッシュレス決済が今後増えていくことで、必ずしもクレジットカード債権のファクタリングをする必要がない状況が生まれつつあります。

入金が早いキャッシュレス決済へ寄せるのは現実的か

入金が早いキャッシュレス決済への比率を高める取り組みは長期的には価値があります。ただし「決済手段を変えれば売上の比率もすぐ変わるか」というと、顧客側の使い方が大きく影響します。単価が高い商品・サービスではカード払いを希望する人が多く、なかなか比率が変わらないケースもあります。また決済手段ごとに手数料が異なるため入金の早さだけで選ぶと逆に負担が増える場合もあります。入金が早いキャッシュレス決済へ寄せるのは「中長期の改善策」として有効ですが、それだけで完全に解決すると期待しすぎるのは危険です。

6. デメリット③:頼りがちになってしまう・利益が消えるメカニズム

クレジットカード債権はファクタリングしやすいため、どうしても頼ってしまうようになるリスクがあります。審査に通過しやすく確実に現金化できますが、結局は入金額を少なくしてしまう行為です。手数料が発生するため、なるべく利用頻度は下げなければなりません。

ファクタリングは本来期日になれば満額入ってくるお金を手数料分だけ減らして早期に受け取る方法です。毎月の売上の一部をファクタリングで現金化する状態が続けば毎月手数料が発生し、利益率が低い業種ほど影響は大きくなります。さらに怖いのは「資金が回ったように見える」ことで依存が強まる点です。「足りなくなったら売却すればいい」と考え続けると、手元に残るお金が減りまた資金が足りなくなるという悪循環になります。ファクタリングは基本的にイレギュラーな利用にすべきです。利用前に事前に資金繰り表を作り、必要性を確認したうえで活用することが大事です。

7. まとめ|「入金サイト改善」と「臨時資金化」を併用するのが最適解

クレジットカード決済が当たり前になった今、資金繰りの悩みは「売上が少ないから」ではなく「キャッシュの入金が遅れやすい」という構造から生まれることが多いです。おすすめしたいのが「入金サイト改善」と「臨時資金化」を併用する考え方です。

入金サイト改善は”基礎体力を上げる施策”です。入金頻度が高いキャッシュレス決済を増やす・入金を早めるオプションを検討する・手数料を低く抑えられる条件へ見直すなど、各社の制度を比較して選ぶことがポイントです。長期戦ですが、資金繰りが安定しやすくなり将来の成長に向けた投資も行いやすくなります。

臨時資金化(クレジットカード債権ファクタリング)は”短期の補助輪”です。急ぎで支払いが必要なとき・仕入れや人件費が増えたとき・想定外の出費が発生したときなどに活用します。ただし利用しすぎると手数料負担が積み上がり利益が削られるリスクがあります。臨時資金化は「最低限・必要な分だけ」が鉄則です。

また業者選びも重要です。ファクタリングを称していても実態が貸付である危険な業者も存在します。契約書の条項・手数料の内訳・償還請求権の有無なども含めて評価し、疑問点は遠慮せず質問して納得してから進めましょう。入金サイト改善は長期的に資金繰りを強くする基礎づくりであり、臨時資金化は緊急時に使う第2の選択肢です。状況に応じて組み合わせることで、資金ショートのリスクを避けることができます。

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MSFJ株式会社 広報部長

国立大学卒業後、ノンバンクでの8年勤務したのちファクタリング会社に就職。貸付ではないファクタリングというサービスに可能性を感じ約10年ファクタリングについてのコラムを執筆し、今後変わりゆくファクタリング業界についての最新情報発信を現在行なっています。
保有資格 ファイナンシャルプランナー、貸金業務取扱主任者
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