Web完結型ファクタリングとは、その名の通りWeb上で申し込みから入金までの取引を完結することができるファクタリングサービスです。「Web上だけで本当に大丈夫?」と思われる方もいるかと思いますが、現在ではZOOMなどのミーティングツールがあるため、Web上でも担当者の顔を見て取引を行うことができます。従来のファクタリングでは、利用者がファクタリング会社に来店したり、ファクタリング会社が利用者のもとへ出張したりと、対面での取引が一般的でした。しかし、対面での取引は地方企業などにとって移動などの手間が必要なため、ファクタリングを利用しにくいといった問題点がありました。そこで対面不要で取引を完結することができる「Web完結型ファクタリング」が登場しました。Web完結型ファクタリングは、Web上で取引を完結することができるため、対面で取引を行う際に必要だった交通費や時間的コストを抑えることができます。また、対面での取引を行っているファクタリング会社よりも早期に資金調達を行うことができるため、利用者数は増加傾向にあります。さらに、新型コロナウイルスの影響により対面での取引が困難になりつつある現状から、Web完結型ファクタリングを利用する企業が急増しています。
Web完結型ファクタリングは、Web上で申し込みから入金までの取引を完結することができるファクタリングサービスです。しかし、これまで対面式のファクタリングを利用していた方は利用方法について分からない点があるかと思います。そこで本章では「Web完結型ファクタリング」を利用する流れについて解説していきます。
まずは、Web完結型ファクタリングを利用することができるファクタリング会社の公式ホームページから「申し込み」や「お見積り」といったボタンをクリックし、申し込み手続きを行いましょう。申し込み方法は公式ホームページの他にも、電話やLINEでも行える場合があります。お申込みの際は、会社名や債権金額などの基本情報を入力します。スムーズに取引を進めるためにも基本情報はミスのないように入力しましょう。パソコンからだけではなく、スマホからでも申し込みを行うことができるため、24時間どこからでも申し込むことができます。
ファクタリング会社の審査に必要な書類をメールや専用フォームから提出します。必要書類の提出方法は各ファクタリング会社によって異なるため、確認しておきましょう。従来のファクタリングでは、直接ファクタリング会社に持ち込む必要があったため、移動にかかる交通費や時間的コストも抑えることができます。書類の提出に掛かる時間が短くなるため、資金調達までの時間を短縮することができます。
Web完結型ファクタリングの場合は、申し込み情報や提出書類をもとに審査を行う「AI審査」を採用しているファクタリング会社が多く、面談をしない場合もあります。しかし、ファクタリング契約において、面談は利用者にとっても重要なものとなります。そのため、可能であれば面談に対応してくれるファクタリング会社を選びましょう。ファクタリング会社と面談を行うことで、契約前の不安点や疑問点について、直接担当者に質問することができます。
Web完結型ファクタリングを提供しているほとんどのファクタリング会社では「AI審査」が採用されています。AI審査は、必要な情報を入力してスコアリングすることで審査を行うため、スピーディーに審査結果がでます。申し込みを行ってから早く審査結果が出るため、企業としては次の対応を早めに取ることができます。また、審査結果の通知はメールで通知されるため、電話など時間を取られることはありません。
審査に通過し、契約内容に関して双方が合意すれば契約となります。Web完結型ファクタリングでは、契約手続きもWeb上で行います。「Web上で契約って情報漏洩の心配はないの?」と思われる方もいるかと思いますが、強固なセキュリティで守られているクラウド署名で行うため、安心して契約手続きを行うことができます。
契約手続き完了後は、売掛債権の買取金額から手数料を差し引かれた金額が、利用者の指定口座に振り込まれます。ここまでの手続きのスムーズさにもよりますが、申し込みから入金までの取引を最短即日で完結することができるファクタリング会社も存在します。お急ぎでの資金調達を望まれている方は、最短即日に対応しているファクタリング会社を選ぶようにしましょう。
Web完結型ファクタリングは、来店にかかる交通費や時間的コストを抑えるだけではなく、他にも多くのメリットがあります。Web完結型ファクタリングのメリットは以下の通りです。
Web完結型ファクタリングは、Web上で申し込みを行うことができるため、時間帯を気にすることなく申し込みを行うことができます。ファクタリング会社の営業時間に合わせる必要がなく、利用者の好きなタイミングで申し込みを行うことができるため、利用者にとっては好都合といえるでしょう。また、来店する必要がなく、スマホからどこからでも申し込みを行うことができます。特に地方企業の場合は、ファクタリング会社に来店するための時間的・金銭的コストを抑えることができるため、利用しやすくなったのではないかと思います。Web完結型ファクタリングの申し込みは24時間365日対応していることが多いですが、審査・入金はファクタリング会社の営業日にしか行われないことが多いため注意が必要です。
来店が必要なファクタリング会社で「最短即日現金化」を謳っているファクタリング会社も多いですが、Web完結型ファクタリングを利用したほうが即日で現金化することができる可能性が高くなるといえるでしょう。なぜなら、Web完結型ファクタリングでは手続きを全てWeb上で行えることに加え、AI審査を用いたスピーディーな審査が行われるからです。そのため、Web完結型ファクタリングはお急ぎで資金調達を望まれている方には特におすすめです。
Web完結型ファクタリングでは、ファクタリング会社の家賃や審査・手続きに必要な人件費をAI審査により削減することができるため、従来の来店が必要なファクタリング会社との取引よりも手数料を安く抑えることができます。2社間ファクタリングの手数料相場は、10~20%となっていますが、Web完結型ファクタリングを利用することで10%以下に抑えることも可能となります。手数料が安ければ、それだけ多くの現金を得ることができるので、利用者側からすればメリットといえるでしょう。
従来の来店が必要なファクタリング取引では、会社の誰かが店舗に出向かなければいけなかったので、売掛先にファクタリングの利用を知られてしまうリスクがありました。3社間ファクタリングであれば、事前に売掛先に承認を得るため問題ありませんが、2社間ファクタリングを利用する場合は、売掛先にファクタリングの利用を知らせないため、もしファクタリングの利用を知られてしまうと「なにをこそこそしてるんだ!」と売掛先との関係が悪化してしまう可能性があります。しかし、Web上で契約手続きを完結することができるWeb完結型ファクタリングでは、そのような心配がありません。そのため、Web完結型ファクタリングは、来店が必要なファクタリング取引よりも売掛先にファクタリングの利用を知られにくいといえるでしょう。
ファクタリング会社は、手数料によって利益を得ているため、利益率の低い少額な売掛債権を買取らないということも珍しくはありません。しかし、Web完結型ファクタリングでは、ファクタリング会社の事務所費用や人件費を抑えることができているため、少額の売掛債権も買い取ってくれる可能性があります。他のファクタリング会社で断られた売掛債権でも、Web完結型ファクタリングでは買い取ってくれるかもしれません。
来店不要で申し込みから入金までの取引を完結できるWeb完結型ファクタリングですが、デメリットもあります。何事もそうですが、利用する前はメリットだけでなく、デメリットも理解したうえで利用するようにしましょう。Web完結型ファクタリングのデメリットは以下の通りです。
Web完結型ファクタリングでも3社間ファクタリングを利用することができる場合もありますが、ほとんどが2社間ファクタリングにしか対応していません。しかし、Web完結型ファクタリングは何よりも「スピード感」を重要視しているため、売掛先に承認を得る必要がある3社間ファクタリングに対応していない理由も分かるような気がします。手数料を抑えるために3社間ファクタリングを利用する方も多いと思いますが、Web完結型ファクタリングでも十分手数料を抑えることができます。
Web完結型ファクタリングで行う契約手続きでは、面談を不要とする会社も多くあります。そのため、利用者側としては担当者と直接話す機会がなく、信頼関係を築きにくいといえるでしょう。また、担当者と話すことができなければ会社の雰囲気も分かりづらいため「雰囲気重視で決めたい」という方には向いていないかもしれません。しかし、リモートでの面談に対応している会社もあるため、「ファクタリング会社と信頼関係を築きたい」という方はリモート面談に対応しているファクタリング会社を選びましょう。
今回はWeb完結型ファクタリングの利用方法やメリット・デメリットについて解説してきました。Web完結型ファクタリングは、来店が必要な従来のファクタリングよりも素早い資金調達を行うことができます。また、来店に必要な金銭的・時間的コストを抑えることができることも利用者としては嬉しいメリットといえるでしょう。特にお急ぎで資金調達を望まれている方には、Web完結型ファクタリングの利用をおすすめします。