給料ファクタリングにお気をつけください
近年、給料ファクタリングの被害相談が相次いでいます。
そもそも給料ファクタリングは、ファクタリングではなく、貸金業に該当します。
貸金業の場合、金融免許がないと経営ができません。
今回は、給料ファクタリングの違法性について解説していきたいと思います。
給料ファクタリングの被害に合わないためにも是非、ご参考にして頂ければ幸いです。
本来のファクタリングとは
本来のファクタリングとは、「売掛債権の買取サービス」です。
お客様がお持ちの売掛債権をファクタリング会社が買取ることによって、ご入金前に早期資金化ができます。
そのため、売掛債権をお持ちの事業者様しかご利用頂けません。
給料ファクタリングとは
給料ファクタリングとは、「勤め先から期日に受け取る給料」をファクタリング会社に買取ってもらい、早期資金化するサービスです。
いわゆる給料の前払いをうたい文句に貸付を行っています。
そのため、給料ファクタリングはファクタリングではありません。
令和2年3月24日、東京地方裁判所で貸金業に該当すると定められています。
実際に7万円分の給料を4万円で買取り、4日後に弁済する契約は、貸金業法と出資法違反で無効となりました。
なぜ給料ファクタリングは広まったのか
個人の方が資金調達をする方法として有名なのは、銀行や消費者金融のカードローン、クレジットカードのキャッシングなどかと思います。
それなのになぜ、給料ファクタリングは広まったのでしょうか。
答えは、給料ファクタリングは信用情報がブラックの方でも利用できるからです。
ですが、給料ファクタリングは本来支給されるはずだった給料が一部減ってしまうことになります。
そのため、さらなる資金不足を招く危険性があります。
まとめ
まず、労働基準法で給料の債権譲渡は認められていません。
給料ファクタリングは、ファクタリングではなく、貸金業です。
貸金業の場合、金融免許がないと経営ができません。
現状、給料ファクタリング会社の銀行口座は次々に凍結しています。
ですが、それでも営業を続けようと支払い方法の変更をお客様にお願いしている会社もあると報告を受けています。
給料ファクタリングを利用してしまえば、資金不足はさらに悪化してしまいます。
給料ファクタリング会社からの勧誘には、お気をつけください。