建設業界のファクタリング
本記事は建設業界のファクタリングについて解説していきます。
ファクタリングは比較的最近になって広まった資金調達方法です。詳しく知らない方は悪いイメージを持っている方もいるでしょう。
ファクタリングは売掛債権を売却でき、即日で資金調達できる資金繰り改善の手段です。
この記事ではそんなファクタリングが建設業界では利用率が高い理由や選ばれる理由を詳しく解説していきます。ぜひ最後までお読みください。
■建設業界のファクタリング利用率は高い。
ファクタリングは全ての業界において利用する事ができる取引となっておりますが、その中でもファクタリング利用率が最も高い業種は建設業界である事をご存知でしょうか。
建設業界における取引では、請負人(当事者)が、注文者に対して建設の完了を約束し、建設が完了後、報酬を支払う事を約束する「請負契約」を締結します。
あくまで完了後に報酬を支払う事が原則となっている為、後払い、いわゆる「売掛金」という事になります。
勿論、一部前払いはあるものの、それだけでは人件費や機材、下請け依頼費用などが賄えないというケースが中小の建設業者には多く見受けられます。
ファクタリングでは、工事の完了後に金額を受領できる権利(売掛金)を買い取って貰う事で早急に現金化ができる為、先んじてまとまった資金が必要となる建設業界では、人気の高い取引となっているのです。
■なぜ融資ではなくファクタリングなのか
建設における運転資金の調達方法として最も挙げられるのが銀行からの融資です。
しかし、ファクタリングが浸透した現代では、建設業者の多くが銀行融資よりもファクタリングを資金調達法として選んでいます。
その理由としては、以下のものが挙げられます。
・元請会社の倒産によるリスクを回避できる。
長期に渡る建設業務において、売掛先企業の経営悪化や倒産によって売掛債権を回収できなかったというリスクは、実はそう少ない話ではありません。
このような事例が発生した場合、融資かファクタリングかで、その後のリスクが下記のように変わります。
【銀行融資の場合】
売掛債権の回収ができない為、融資額の返金は請負会社の負担となる。
元請会社の倒産の煽りを受けて、請負会社も倒産してしまうリスクがあります。
【ファクタリングの場合】
売掛債権の回収ができなくなった場合、その負担はファクタリング会社が追う事になる。
その為、利用者は売掛債権の未回収リスクを負う事は無くなります。
ファクタリングの場合、元請会社が倒産した場合でも請負会社の負担を回避する事ができる為、売掛債権をファクタリングにより現金化する企業が多いのです。
但し、少数ではありますがファクタリング契約に償還請求権がある場合、未回収分の売掛債権は請負会社が負担する事になりますので注意して下さい。
(※償還請求権:ファクタリング会社が利用者(請負会社)に未回収の売掛債権を請求できる権利)
・早期に資金調達が可能。
建設における資金調達は、その分金額も大きく、銀行融資では審査に時間を有します。
特に中小企業の事業資金調達の場合は、信用度や返済能力の確実性を細かく審査される為、融資には1週間以上、長い場合だと1か月かかるケースもあります。
一方、ファクタリングでは売掛先が審査される為、たとえ利用企業の信用度が低くても、売掛先企業の信用度や債権支払い能力に問題が無ければ、高額でも最短即日で資金調達が可能です。
建設業界では、人件費(給料など)や資材調達に対する資金の調達にスピードを求められる為、時間がかからないファクタリングが選ばれている傾向にあります。
・審査の通過率が高い。
資金操りに苦しむ中小企業の建設業者では、銀行に融資を依頼して、審査期間を待った結果、融資を見送られるという事例も少なくはありません。融資額が高ければ尚更、審査に通過できる確率は低くなります。
そういった状況かでも、ファクタリングでは審査に通過できる可能性が十分に考えられます。その理由はファクタリングの審査対象が売掛先の為です。
例え、企業の経営状態が行き詰っている場合においても、売掛先企業が債権をしっかりと支払える能力があると判断されれば、高額な売掛債権だとしても早急に現金化する事が可能です。
■建設業界のファクタリングまとめ
本記事は建設業界のファクタリングについて解説しました。
建設業界にファクタリングが選ばれる理由
・元請会社の倒産によるリスクを回避できる。
・早期に資金調達が可能。
・審査の通過率が高い。
資金繰りが厳しい建設業界ではファクタリングは資金繰り改善の有効な手段の一つかと思います。
資金繰りにお困りの際はぜひファクタリングのご利用をご検討ください。