ファクタリングは本当に認められているのか、わからない人も多数います。
実際に裁判にかけられて判例が出ていますので、内容を見ておけば安心して利用できる可能性が高まります。
判例によってサービスが利用できる状況は作られているものの、一部違法に該当しているものも見られるため注意したほうが無難です。
この記事では、ファクタリングの判例について説明していきます。
ファクタリングの判例とは？
ファクタリングの判例というのは、裁判でサービスについて判断を仰ぎ、最終的に確定している事例です。
サービスを提供するのは業者側となりますが、サービス自体が認められているかどうか不明のため、判例を作り出している事例があります。
利用している人に安心してもらうため、そして違法に該当するサービスを提供しないため、業者側としても判例を守ってサービスを提供しているのです。
判例というのは非常に重要視されているものであり、実際に裁判にかけられている事例を知っておけばより利用しやすくなっていきます。
実際に裁判にかけられた事例
実際にファクタリングに関連する裁判が実施された例は多数ありますが、中でも知られているものがいくつか存在しています。
給与ファクタリングに関連する事例
償還請求権に関するファクタリングの事例
売掛債権の買取を一部だけ実施する事例
手数料に関連する事例
反社会的勢力が提供するサービスの事例
裁判で実施された事例の中でも、大きく分けていくつかのサービスは内容が確定しているため、安心して利用できるか判断できます。
特に違法とされている部分については理解しておかないと、今後利用して大きな問題となるため注意してください。
また、業者側が正当性を認めているものもありますので、明らかにおかしいと判断されても実際には認められているものと判断しなければなりません。
ここからは、実際の裁判事例について、判例を元に解説していきます。
1.給与ファクタリングに関連する事例
最初に取り上げるのは給与ファクタリングに関連する事例です。
給与ファクタリングというのは、給料を事前に買い取ってファクタリングと同じように資金を提供していくというサービスで、一時期流行している時期がありました。
しかし、給料を買い取ってサービスを提供しているのは違法ではないかという裁判が実施され、実際に最高裁まで判決が進んだ事例があります。
この判決では次の項目が指摘されました。
雇用している会社は直接給料を支払わなければならない
買取サービスによって給料を支払う行為は違法
実施しているサービスは給料を担保としている融資に該当する
3社間であってもファクタリングは成立していない
次の指摘を受けたことにより、ファクタリングは給料で実施してはいけないと判断され、すべての業者が一律で停止することとなりました。
会社から給料を受けるのが基本的な方針であり、勝手に別の会社が介入して給料に近い資金の支払いをしているのは違法と判断されているのです。
また、給与ファクタリングというのは融資に該当している行為と見られたため、貸金業者の許可がなければ基本的に利用できないものとされています。
判決が出たことによりファクタリングを利用する際は給与を利用してはいけないとされ、判例によって規制が強化されることとなりました。
2.償還請求権に関するファクタリングの事例
次に取り上げられているのが償還請求権に関連する事例です。
償還請求権というのは、回収できなかった場合に利用している企業側に対してお金を返すように求めてくる権利であり、一時期適用されているファクタリングが存在していました。
本当にこの事例が正しいのか裁判が実施され、判例が出されることとなりました。
実際には次の問題により、償還請求権が適用されているファクタリングは違法とされます。
受け取れないリスクも含めて業者側は買い取らなければならない
償還請求権は融資に該当している行為とみなされた
償還請求権を適用する場合は許可が必要である
償還請求権を適用している行為は融資に該当しているものと判断されたことにより、ファクタリングでは償還請求権を適用できなくなりました。
利用者にとってはメリットと言える判例であり、勝手にお金を得られなかった場合に返すように求められるという事例がなくなります。
業者側としては安定性を取りたいために適用していた事例ですが、裁判に負けたため償還請求権は適用できなくなりました。
現在のサービスは安心して利用できるものばかりですので、安心して売掛債権を買い取りに出してください。
3.売掛債権の買取を一部だけ実施する事例
次に発生している問題は、売掛債権を一部だけ買取るという事例です。
本来であればファクタリングというのはすべてを買い取らなければならないというルールがあるのですが、一部だけを買い取って現金化する行為が発生していました。
一部だけ買取をしているのは認められる行為なのかわからなくなっているため、実際に裁判を利用して判断を仰ぐこととなります。
実際の判決では次のように指摘されました。
一部買取は融資に該当している行為である
回収不能のリスクを背負っているのもファクタリングとみなされている
一部買取でリスク軽減するのであれば貸金業者として実施すべき
一部だけ買取る行為は認められておらず、結果的に融資と同じ判断を受けることとなりました。
融資とみなされたため一部買取というサービスは取り消されることとなり、ファクタリングを利用するユーザーは全額を買取に出さなければなりません。
一部だけにしておけば全額の買取を避けられるというメリットもありましたが、融資と同じものと判断されたことによりすべてを渡す必要があります。
業者側も勝手にすべてを渡さない行為は禁止されており、買取品はすべて受け取ってサービスを提供するように求められます。
4.手数料に関連する事例
ファクタリングの手数料は高額すぎるという事例から、手数料に関連する裁判も実施されました。
実際に適用されている数字が20％以上に到達しているケースもあり、手数料だけでも大きく損をしているのではないかという判断で裁判に踏み切られました。
一見すると貸金業者よりも手数料が高い状態は違法のように思われましたが、裁判では全く別の回答が得られたのです。
実際の判決事例は次のとおりです。
買取業者の手数料は認められているもの
業者側にすべてを委託しているため手数料は認められる範囲である
業者に委託している以上、手数料の数値には従わなければならない
次の事例によって、手数料は合法的な数字として認められる事となり、どれだけ高い手数料でもサービスは認められるものとなりました。
完全に業者側が勝利した事例の1つと言えるもので、現在でも続いている手数料の概念を変えるきっかけにはなっていません。
現在も手数料が高額化している背景には、裁判によって正当性が認められている点が影響しています。
今後も手数料は高い可能性が高いことから、利用する際は手数料の比較なども進めていかなければならないのです。
5.反社会的勢力が提供するサービスの事例
反社会的勢力が提供しているファクタリングについても裁判事例となりました。
実際に業界には反社会的勢力が入り込んでいると見られており、利用した場合にどうなるのかという裁判が実施されたのです。
裁判によって次の判例が得られました。
現金化できなかったものを闇金で貸すのは違法
不適切な行為については認められない
一部の闇金ではファクタリングを実施しているものの、提供できなかった部分は闇金で貸すという方法が適用されていたため、規制する判例となりました。
当然と言えるものではありますが、勝手にお金を貸す方向で進めるような行動は認められていません。
また、強引にサービスを利用するなどの事例についても認められていないため、闇金が実施しているサービスは違法という判断になりました。
反社会的勢力を排除するという方向は現在でも進められており、判決によって少しずつ排除されつつあります。
今後も判例は増えていくのか
今後もファクタリングに関連する判例は増える可能性があります。
現時点でも裁判は実施されているものがあるため、今後増えていく可能性は相当高くなっているのです。
また、現時点でサービスとして不透明な部分も目立っており、トラブル解決のために色々な行動に出られるケースもあります。
その他にも理由としては次の項目が影響しています。
サービスを利用している人が不自然に感じている部分があるため
まだ裁判が実施されていない事例が確認されているため
トラブルが相変わらず発生しているため
サービスを利用している側が不自然だと感じており、変えなければならないという部分は裁判を起こされてもおかしくない状態です。
また、裁判が実施されていない事例についてもいくつか報告されており、裁判によって判断を仰ぐという行動が取られる可能性もあります。
トラブルについても相変わらず存在していることから、問題を解決するためにトラブル排除の行動を消すため裁判が実施されるケースも存在するのです。
今後も裁判については実施する可能性があるものという判断を業者側が知っておかなければなりません。
ファクタリングの判例まとめ
ファクタリングには判例が多数存在しており、大半が業者側にとってマイナスとされている事例で判例が確定してしまっています。
一方で手数料のように認められているものもありますので、実際に利用する際に確認しておかないと失敗する事例も存在しています。
判例をすべて確認していくのは相当難しい話でもありますので、重要な部分だけしっかり見ておくなどの対応を取っておくのが一番いい方法です。
まずは利用する際に影響すると思われている項目についてしっかり確認し、問題が怒らないようにする状況を作り出しておきましょう。
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